TSV側壁絶縁膜の電気特性

【背景・目的】

・Via firstプロセスでTSVを形成する場合、側壁の絶縁膜は熱酸化を適用
・Via lastプロセスでは先にデバイス面を形成して、さらにサポートガラスに接着剤を用いるため、
 絶縁膜には低温で成膜できるP-CVD膜を用いる

【設計・構造】

■プロセスフロー
 ・TSV形成 : ホトリソ⇒Siエッチング
 ・絶縁膜形成 : P-CVD
 ・シードメタル形成 : Ti + Cu
 ・ドライフィルム貼付
 ・ランド形成ホトリソ
 ・VIAフィルめっき
 ・ポスト上部平坦化 : Cu CMP
 ・ドライフィルム剥離
  膜 種
TSV側壁最小膜厚
プロセス条件
サンプル1 熱酸化
0.5um
1000℃/Wet酸化/150min
サンプル2 120℃レシピTEOS-CVD
0.5um
120℃/100Pa/RFパワー680W/5m30s
サンプル3 120℃レシピTEOS-CVD
0.3um
120℃/100Pa/RFパワー680W/3m20s
サンプル4 150℃レシピTEOS-CVD
0.5um
150℃/100Pa/RFパワー620W/5m30s
サンプル5 150℃レシピTEOS-CVD
0.3um
150℃/100Pa/RFパワー620W/3m20s

 【測定法】 


 




【プロセスポイント】

 ■電気特性(I-V測定)

 絶縁性は熱酸化膜には及ばないものの、リーク電流は数nAオーダー
 成膜温度による差は膜厚の変化による影響よりも小さい

 ⇒低温成膜でありながら十分なステップカバレッジと絶縁特性を有する